外資系転職なまブログ

外資系では上司が合わないと最悪である

良くも悪くも癖のあるタレントが揃う外資系企業。

そこで上司が曲者だと大変苦労する場合があります。

何を隠そう私の場合もそうでした。。。

今から思えば「こうしておけば良かった~」論も含めて振り返ってみたいと思います。

外資系における上司という存在

外資系企業では上司が誰であるのか?というのは滅茶苦茶重要ですね。

私の場合は初めて外資系企業に転職した先の日本支社は、前の日記でも書きましたが私を含めて5人(アシスタント含む)でしたので、そもそも人事とかない!

社長(Country Manager)、Director(この方が上司)、Enginner、私、アシスタント だけです! (大汗)

結局5年間も付き合うことになりますが、外資系企業というのは上司がどのような方であるかによって本当に違います!

外資系の上司は厳しい?

一般に外資系で仕事が出来る先輩(上司その他)、キレッキレのタレント(人材)が多くいる外資系、、、そんなイメージが外資系にはあるかもしれません。

ただ私の場合は全くそういう事は感じませんでした。

「厳しい」というよりも、どちらかというと細かい部分に口をだすことはせずに(きっと技術論が理解できなかったのでしょう)自分なりの考え方で仕事を進めることを許してくれていました。

ところが「厳しい」というよりも「渡さない」「譲らない」部分があります。それは「お金」に関する部分とパートナーとのビジネス面(お金)にまつわる部分です。

技術的にどんなにコンセンサスを得ることできても、やはり最後はビジネスマターなのでその肝の部分を自分が抑えておくことにより自分のポジションを維持できると言う訳ですね。

私はこれを理解するのに2年くらいはかかってしまいました。今では当然の理解なんですけどね。。。

外資系の上司は絶対?

ある意味「YES」です。外資系で上司は絶対なのです。理由は、通常外資系では上司が人事と給与(評価)を握っていることが多いからです。そう、貴方の給与やボーナス額を決めているのが上司なのです。

勿論、個性豊かで意思表示の強いタレントが多い外資系ですので、お互いに意見をぶつけ合いより仕事の質を高めて行くことがあります。但し、それは上司がそのような出来るタレントの場合であり、そうでない場合は最悪となります。

私もこれで相当苦労をしました。人間ですから毎度自分の指示に対して意見してくる部下を評価するというのは少なからずネガティブな方向性に力が働くというものでしょう。

逆に言うとここで上司の器と能力が計れます。建設的な議論をしてゴールを導き出そうとする部下に対して、不合理で自分勝手な論理で進める上司であれば、長く付き合う必要は無いでしょう。

外資系で上司は絶対ですが、だからと言ってその下で永遠に働き続ける必要があるのか?と言うとそうでも無いのが外資系です。詳細は後ほど。

外資系の上司によるパワハラ

仕事に対して前向きに厳しいなら全然OKなんです。外資系では絶対的な上司の指示に従って仕事をし成長出来るほど嬉しいことはありません。但し、逆なら貴方の外資系生活は最悪です。

絶対的なポジションにいる上司からのパワハラ。これが最悪です。複数が参加する打ち合わせで(皆んなの前であからさまに)罵倒するなどの分かりやすいパワハラならまだ対応可能です。人事に言えば良いのです。外資系では人事は社員からの要望を無視することは出来ないので、なんらかの動きを取る必要がります。それがパワハラに対して直接の解決の糸口にならなくても、です。

問題は外資系生活が長く事情を良く理解した上司による、一見周りには分からない形でのパワハラです。こんなことを外資系ブログに書くと皆さん引いてしまうかもしれませんが、私の感覚ではそう言うことはあり得ることです。

例えば、出張申請を直前に却下する(最もらしい理由をつけて)とか、飲食のエクスペンスを承認しない等々です。このようなパワハラに対応する為には時間と忍耐が必要になります。

勿論、古風?な営業スタイルでお客をいつもお姉ちゃんのいる高額な所に連れてゆき、しかもそれがビジネスに繋がらない、、といった営業スタイルで必要なエクスペンスが承認されることはありません(経験上、このケースは私も良く見てきました)

外資系では上司からのパワハラは様々な(そして見えない)形で行われます。なので、まずはパワハラなのかどうかに気づくことも大切なのです。

外資系における上司からの命令

同じ話の繰り返しになりますが、外資系で上司からの命令は絶対です。仕事における資料作りからお店の予約までレベルは様々ですが、上司からの命令は絶対です。

会社によってマチマチではありますが、本社からの指示、それを聞いたカントリーマネージャーからの指示(これが丸投げだと萎えますが、、、)、それを受けた各部長のチーム内への指示、とこの上下関係が目的を達成する為に必要な構造だからです。

この組織構造自体に反旗を翻してもあまり意味は成しません。逆に干されてしまうでしょう。何故ならビジネス(売り上げと利益)に責任を負っている本社からの指示と、ローカルで売り上げに責任を追っているカントリーマネージャーからの指示に反旗を翻すと言うことは、自分の給料を支払っているものに対しての叛逆であり自己矛盾だからです。

ここでも結局はカントリーマネージャーや各部長のタレント性に多くが依存される訳なのですが、ハイレベル(ハイスキル)で回してきている外資系ではこのレイヤのかたは優秀な方が多いと感じます。

外資系において上司と合わない場合はどうしたらよいか?

さて、部下の立場の自分から見て上司がダメだと思った時はどうしたら良いでしょうか? 単純に性格が合わないとかのレベルから、これでは成績(業績)に影響してしまう、等のシリアスな問題まで色々あるとは思います。

ここでは外資系生活20年の経験を持つ田中守の視点で対応を考えてみたいと思います。もし同じような状況に陥った場合には参考にしてください。

外資系の上司との面談

ここからは細かい話をすると長くなってしまうので出来るだけ簡潔にまとめたいと思います。

外資系で上司と合わない場合に必要な対応は大きく分けて下記の4つです。

  • 決して感情的にならない(感情的になったら負け。逆に上司が感情的になればこちらが優位)
  • 自分の主張(何故上司の指示や命令が会社にとってマイナスなのか)を整理しておく
  • とにかくLog(記録)を取る
  • 短期戦はは諦め、とにかく案件(自分が正しいと思ったが上司の指示・命令に従って良くない結果を導いたこと)を積み上げる

上司との面談では、決して感情的にならず自分の主張を論点を簡潔にまとめながら説明しましょう。相手(上司)の指示・命令に対して「それは違う」と異を唱えるのですから、こちらの主張の論点がまとまっていなければ話になりません。

おそらく外資系の上司は百戦錬磨で貴方は自分の主張をしてもいいように言いくるめられてしまうことでしょう。私も長い間そうでした。そこで私の犯したミスはそういったやり取りをLogって(記録して)いなかったことです。

外資系の上司との面談では「録音せよ」とまでは言いませんが、Meeting Minutesと称して何らかの形でチームと共有するなど、通常の業務の形としてLogを取っておくことをおすすめします。これが後になって(積み重なって)効果を発します。

縦割り社会の外資系ではありますが、だからと言って周りの人が貴方と上司のバトルを全く見ていないと言う訳ではありません。短期戦は諦めて、とにかく案件をつみあげろ!というのは、そういった周りの人の客観的な意見が集められるという利点があります。いよいよ人事と相談というフェーズになった時に、客観的なコメント(クレームをする貴方自身からのコメントではなく)は非常に重要です。大事なことなので繰り返します。客観的なコメントが非常に重要です。

クビを覚悟して戦う場合

外資系で上司と合わない場合に「クビ」を覚悟して戦う場合はどうでしょうか? 基本的に上でまとめた4つの方針は変わりません。覚悟をしなければならない1つの点は、会社が貴方が定義する問題をどれだけシリアスに捉えているか? ということです。

ここで「会社が」の部分が実際にはローカルオフィスの幹部(カントリーマネージャーや実際にビジネスを回しているカントリーマネージャー配下の各部長(シニア・ディレクター)など)がどう捉えているか? が非常に重要になります。

例えば、貴方と貴方の上司が責任を負うビジネス領域での売り上げが、ローカルオフィスの全体売り上げに比較するとあまり影響の無い(少ない)場合です。

ビジネスフォーカスで幹部が考える場合は、貴方と貴方の上司のいざこざに対してあまり注意を払わない可能性もあります。ここは重要な分かれ道なので、冷静に状況を分析しましょう。ましてや「クビ」を覚悟の上で上司と戦う場合などは尚更です。

組織運営としてまともな外資系になると、社員からのシリアスな訴えを幹部が無視することは出来なくなります。そこで物を言うのが先ほどの積み上げたLogと(周りからの)客観的な意見(状況認識)です。

「クビ」を覚悟してまで上司と戦う、と言うのは聞こえは良いですがそんなに甘いものではありません。「クビ」を覚悟して上司と戦う場合でも、冷静沈着に上の4つを常に意識しながら時間をかけて積み上げてゆきましょう。

私の場合は、感情的にはなりませんでしたが積み上げをせず、会社の幹部のアテンションも低かったことから自らの退職を自分で決断しました。自己都合の退職ですのでパッケージが出ることもなく、溜まったストックオプションの多くを捨てて辞めるという今考えてみれば非常に勿体無い辞め方をしてしまったのでした。

外資系では直属の上司が全てではない?

ここまでは外資系で上司と合わない場合の対応方法について述べてきましたが、そもそも上司と合わない場合に他へ移動するという選択肢もあります。

合わない上司が本当に不合理な働き方をする人であれば、誰が部下についても同様なことが発生します(私は多くの類似ケースを見てきました)

流石にそういう状況を人事が見ているとわかってきます。大体が(その上司は)部下なしのシングルプレイヤーになります。つまり今後はその上司がさらに上司の部下になる訳です。

恐らくその上司はさらに上司に厳しく指導され、最終的にはPIPへの道となるでしょう。私の場合は前述の通り自分で会社を辞めてしまった訳ですが、その上司が実際にPIPになるまでには+5年は結果として必要だったそうです。

今考えてみれば他のチームに移動させてくれ、と依頼する選択肢はあったと思います。ましてやそれが前述の通り長期戦で積み上げた結果としての要望であれば人事も対応せざるを得なかったことでしょう。

私が転職したのは何もこの上司のことだけが背景ではなく、IPO前の会社でチャレンジしたかった、会社創業時のメンバーとして仕事を立ち上げてみたかった、など様々な理由がありますが結果的に経験を積むことが出来、給与も上げることが出来たので良しとしましょう。。。

忍耐力と次へのステップの為のスキルアップ

最後に上司と合わないと言う厳しい状況で仕事をしている人の為のアドバイスをまとめます。

これは(苦しい状況ではありますが)自分のスキルアップにもつがなる内容ですので、忍耐力は必要になりますが是非参考にしてみてください。

  • (意見の合わない課題に対して)自分の意見と上司の指示を簡潔にまとめておき、可能であれば第三者が見える形(Meeting Minutesなど)でLog(残し)っておく。
  • 上司の指示で動いてみた結果として、どういう事態になったのかを簡潔にまとめておく(会社の幹部へリポートする ⬅️ ここは上手い方法を取りましょう。上司に潰されてしまうことも間々あると思いますので)
  • 何が(その結果を招いた)決定的要因だったのかを分析しておく(imply 上司の判断や指示の方向性の間違い)
  • 同じことを複数回積み上げておく

何だがネガティブに聞こえてくるかもしれませんが、実は上記のWorking Styleは何も上司と合わない場合にだけ当てはまるものでありません。

自分の決定した方向性についても同様の振り返りを行うことにより、自分の判断について自己評価を出来る仕組みです。常にこのように頭を使うことによって自己成長をしてゆくのです。。。

この人の元で仕事が出来て幸せだ!と堂々と言える人は本当にラッキーです。そうでなく「あー、自分の上司、最悪」と言う事態の方も腐らずに是非本記事を参考にしていただき、自己の成長に結びつけてください。

貴方の活躍を陰ながら応援しております!

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