衛星通信 伸びると予想される業界・分野について

楽天とAST SpaceMobile

いよいよ衛星とスマホの直接通信(既にサービス開始しているApple/iPhoneの記事はこちら)についてです。昨今総研会社などが有識者などに意見交換を求める程に着目されているとも言える分野です(アイキャプチャ画像は楽天HPより抜粋)

楽天やKDDI(後日アップ予定)が狙うこととして以下のような説明があります。4G LTE の『人口カバー率』は99%を超えているが、『面積カバー率』は70%程度。これは人が住んでたり行き来している場所のカバー率は99%まで到達しているが(ちなみにこの数値は世界では稀にみる高い数値です。日本のモバイルオペレータさんの努力に頭が下がります)、山岳地帯や無人島、海上(陸に近い?)などの圏外が30%もあるということです。

この30%の内、多くを衛星とスマホの直接通信でカバーしようという目論見です。勿論天空を見上げてオープンスカイに近い状況が必要だと思われますが、そもそも残りの30%はそのような場所が多いとも想定されます。山奥のゴルフ場・スキー場(最近は人が集まるということで、既に99%の中に入っている可能性大)、誰もいかなそうな山林、陸地をつなげる運航船等々、従来の基地局を設置するのが困難な場所に衛星通信との直接通信でサービスを提供しようというのです。

楽天のケースの最大の特徴は『既存のスマホがそのまま使える』ことを狙っていること。楽天モバイルの記事にはバンド3(1.7GHz帯)を使用と記載されています(システムの概要は下図参照<楽天モバイルのHPより抜粋>) LEO軌道(高度約700km) 上に恐らく百機以上の通信衛星を上げ衛星コンステレーションを形成して地球全体をカバーすると想像します。この衛星コンステレーションを実現しようとしているのがAST Space Mobile(NASDAQ/ ASTS) です。楽天も出資しています。後日アップ予定のKDDIが同様のプロジェクトを進めるパートナー、あのイーロンマックス氏がリードするSpace-X社(現状はPrivate Company)の競合になりますね。Space-X社のIPOも気になるところです。

楽天のB3(バンド3) は4G/LTE の唯一のバンド(注:最近プラチナバンド(700MHz帯)を獲得した)であるので、楽天の端末には必ずB3対応がされています。このB3対応したスマホでそのまま衛星通信をしようという訳です。待って? 高度730kmの衛星ということは730kmの鉄塔からの電波を送受信するということ? 答えはイエスです(論理上)。端末の送信電波は(日本国内の)電波法で23dBm (200mW)に制限されており、通常の端末を使用するということはMax 200mWということです。では衛星側になにか仕掛けがあるのか?そう思って少し調べてみると気になる記事がありました。

上図はAST Space Mobileが打ち上げに成功した BlueWalker 3 です(CNET-Japanより抜粋)記事にありますが何と質量1.5t、テニスコートの1/4にあたる64㎡のアンテナを装備しています。この巨大アンテナでスマホからの微弱電波をキャッチしようということですね。確かにこれなら行けるかも? それにしてもみんなが使ったら(そうなるかどうかはビジネスモデル、料金等々様々な要因があると思います)速度はどれくらいになるのだろうか? 楽天はこのBlueWalker3を使って実験をしたようです(2023年4月)

この実験ではバンド8(900MHz帯)を使用したとの事で、4G/LTEに加え5Gでの通信の実証したとのこと(5Gの速度は14Mbps/5MHz ← ケータイWatchの記事)帯域幅をすんなり増やせば(増やせれば)そのまま掛け算の速度が出るとは簡単にはいかないと筆者は推測するが、そこそこのスピードは出ていると思う。通常LTEx1波は20MHzであるがそのまま掛け算すると約50Mbps、これを人が少ない30%のエリアで使うことを考えればそこそこのサービスは出来るかも!?

それにしても気になるが楽天のメインバンド3だ。メインなので既に多くの地域で使用されている。そこに衛星からの電波シャワーを浴びせる訳にもゆかないだろう(当然干渉源になり得る)なので、このスマホ直接通信によって人口カバー率の足りない部分(他の事業者の方が良く言うのは95%程度からの最後の数%が地獄の苦しみなのだと、、)をカバーして99.9%にもってゆこうとしているかについては筆者は??だと考えています(真実はわかりません)関連して気になる記事を見つけました(日系XTechからの抜粋です)

上図に興味深い事がかかれています。特徴③の部分です。『衛星1基で直径3000km強をエリア化。ビームフォーミングで直径24kmのエリア化』とあります。なるほどビームフォーミングね。直径と聞くと円のエリアと想像するけど、もっと細かい地域形状に対応できるのかな? ここら辺はかなり機密情報だからわかりませんね。いずれにせよ、ビームで絞って直径24km程度でエリアを作れるなら、面積残りの30%をカバーするのは出来そうですね(新サービスを立ち上げるのに相応な苦労はあるかと存じますが) また直径3000kmでエリア化というのが何を意味するのか?は公開されていないようですが、少なくとも報知情報(衛星通信が出来るかも!?というIndicatorみたいなもの)の送受信や低速度の通信が可能な電波の送受信ができるのかな?と筆者は想像します。楽天は2026年のサービスインを目指しているとの事。是非頑張って実現してほしいです!

超お勧め!

JAC Recruitment 1

おすすめの外資系に強い転職エージェントを知りたい方向け。 外資系企業に転職しようと心を決めてエージェントを探そうとしても沢山あってよく分からないという方は多いと思います。 そこで外資系企業に転職して年 ...

2

年収2000万円以上のハイクラスのサラリーマンは、ゴルフで人間関係を構築している人も多いと思います。 そんなゴルファーで悩ましいのが『ゴルフ保険』に入るかどうか?です。生命保険や自動車保険と比較すると ...

-衛星通信, 伸びると予想される業界・分野について
-, , , , , , , ,

© 2024 外資系に転職して年収2000万円を実現しよう! Powered by STINGER