最近(2023-2024) では衛星から直接スマホに電波を届けて通信するサービスが近い将来開始されるとのアナウンスが続いています。
これまでの通信はTN(Terrestrial Network):地上波ネットワークにより実現されてきましたが、衛星などのNTN(Non Terrestrial Network)による通信サービスが着目されてきています。
待てよ?今までも衛星通信サービスはあったはず? 答えはイエスです。『イリジウム』などという名前を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか? 昨今話題のNTN 衛星通信の話の前に、あまりメジャーになれなかった?従来に衛星通信サービスについて少しまとめてみました。
そもそも衛星ってどんな高さを飛んでいるの?
従来の衛星通信サービスは所謂高軌道(Geostationary Orbit : GEO)と言われる地上から3万キロ(約35,786キロメートル(約22,236マイル))の高さで地球の自転周期と同期しています。そのため地上から見た衛星の位置は変わらず、従ってそれは衛星からの電波を受ける端末のアンテナの位置が固定されることを意味しています(端末自体が移動する場合は受信電波の感度が更に必要となります)
ちなみに高軌道以外には中軌道(Medium Earth Orbit : MEO)と呼ばれる高度2000km ~ 35,786キロメートルまでで、衛星は比較的短い周期で地球を周回するGPS衛星など一部の通信および測位衛星が使用する軌道と、
低軌道(Low Earch Orbit : LEO)と呼ばれる高度160km ~ 2000kmまでで、衛星は地球を比較的低い高度で周回し、一般には短い周期で地球を一周する国際宇宙ステーション(ISS)や地球観測衛星、通信サービスを提供する一部の衛星が使用しているものがあります。
このGEO, MEO, LEOという言葉は衛星通信を知る上で覚えておいた方が良そうな単語です(続く)