地上波通信でなく宇宙や成層圏から通信サービスを提供するNTN（Non Terrestrial Netowrk）に一番力を入れてきたオペレーターはソフトバンクでしょう。個人的には地上約20kmを飛行するHAPSについては当初よりその研究開発・立上げにご尽力されていた方を良く存じておりますが（HAPSについては既存の記事を参照）、HAPS以外ではOneWebやStarlink Businessなどを既に提供しており早くからNTNの重要性を認識してきたのは流石です。
OneWeb Network Access Associates Limited（非公開）の生い立ちはWiKiに任せますが、1200km の極軌道上に衛星コンステレーション（衛星を数百機配置して地球全体をカバーする）を作り主に企業向けにサービスをしています。2023年末に約600機弱のコンステレーションが完成しているとの事。下り（衛星から端末）約200Mbps、上り（端末から衛星）約50Mbps、遅延20-30msec 程度。ユーザー端末としては、大容量通信向けのパラボラアンテナの他、小型な電子式の平面アンテナの開発を進めており、従来よりも省スペースに設置ができるとのこと（下図参照：SoftbankのHPより）
LEO の衛星は同じ場所に留まっていることが出来ず約90～120分で地球を一周する衛星なので、自動追尾機能が付いたアンテナが必要ということでしょうか？ 一般ユーザの使用は想定されていないとのこと。
Starlink Business（スターリンクビジネス）は、高度550kmにある低軌道衛星から下り最大220Mbps、上り最大25Mbpsの高速・低遅延の衛星ブロードバンドインターネットサービスを提供します（速度はいずれもベストエフォート値）スターリンクはSpace-X社のサービスでソフトバンクは再販事業者という位置づけですね。こちらも主に法人向け（詳細はソフトバンクのHPでご確認下さい）
